公共の交通機関(電車など)が日本のように張り巡らされていないアメリカでは、車がないと非常に不便です。
日本を出る前に国際免許証を取得してきてはいましたが、国際免許証の有効期限は1年間。この1年間のうちに現地の運転免許を取ればいい..わけではなく、米国に住民として暮らす場合には、渡米後 一定期間のうちに現地の運転免許証を取得する必要があります。
運転免許取得の手続き
ネバダ州の場合、海外や州外の運転免許(out-of-state driver's license)を持っていても、初めて免許を取得する人と同じように試験を受けたり所定の手続きをとる必要があります。それも、住民となった日から30日以内にネバダの運転免許を取得すること、と定められています。
免許取得の手続きは下記のような流れになります。
- DMV(Department of Motor Vehicles; 陸運局)に初回予約を取る
- DMVに出向いて必要書類を出し、問題なければ筆記試験を受ける
- 筆記試験に合格したら視力検査(vision test)を受ける
- 視力検査に通れば、路上試験(drive test)の日を予約してこの日は終了(一般的にはここで仮免許が発行される)
- 路上試験当日、車両・保険に関する書類を提示し、問題なければ路上試験を受ける
- 路上試験が不合格の場合、次回の路上試験日を予約し直す
- 路上試験に合格したら、住民証明書類を提示し、問題なければ写真撮影へ(私はこの時点で仮免許をもらいました)
- 本物の運転免許証は、約2週間後に郵送されてきます
書類に関して、「問題なければ」が連呼されていますが↑😅、書類に不備があるとその後の手続きを全くしてもらえなくなります。「必要だ」と言われた書類はすべて、念入りに揃えていきましょう。どんな書類が必要かは、後述します。
DMVの初回予約
DMVに行くと、ドアの外側まで長い行列ができています。えっここに並ぶの..😨とひるみますが、予約を取っていればそこに並ぶ必要はありません。長い行列に延々と並ばされているのは、予約なしで来た人たちのようです。(ソーシャルセキュリティオフィスもそうでした)予約のある人が優先で呼ばれるので、予約は必ず取っていきましょう。オンラインで取れます。ただし、予約はかなり先まで埋まっています。
私の場合、すでにアメリカに住んでいた夫が早めに予約を入れてくれていましたが それでも、8月に予約取り→取れた日は10月下旬でした。2ヶ月も先...😨。住民になってから30日以内とか、物理的にムリでしたね😅 この点に関してはどこからもお咎めがなかったので、住民になってから30日以内に、というのはまぁあまり気にしなくてもいいのかもしれません。ただ、予約だけでもとにかく早めにしておく方が良さそうです。
筆記試験
渡米後2ヶ月、試験当日までの間にちょこちょこと筆記試験の勉強をしていたのですが、これがまぁ難かしくて!こんなん絶対ムリ〜と思うような難問がたくさん出るんです😭
たとえば、
- 縦列駐車する場合、前後の車と何フィート以上開けなければいけないか
- 駐車時、縁石から何インチ以内に停めなければいけないか
- 右左折するとき、何フィート手前からウインカーを出さなければいけないか
- 大型車は、ラウンドアバウト(ロータリーのような場所)の真ん中に乗り入れても構わない。正か否か?
など、日本の道路交通法にはないようなことや、距離の単位が違ったりで なかなか頭に入ってきません😂
筆記試験前日に、どうやらオンラインでも受けられるらしい!とわかり、急遽オンライン試験にエントリーし、自宅で受けてみましたがやはり玉砕。こんなん絶対ムリやで..というような内容でした。ちなみにオンラインテストの受験料は6ドルほど。
翌日、重い足取りで予約の時間にDMVへ。前日にオンラインテストで要領がつかめていたので その点は楽でした。
でもどうせ落ちるんだろうなぁ..と思いながら試験を受け始めると、昨日のリモート試験よりも内容が易しい!これは..いけるかも..?!とドキドキしながら慎重に問題に取り組んだところ、合格しました✌️
筆記試験はCBT形式で、ヘッドセットを装着して受けます。携帯が鳴ったりすると一発退場なので、携帯は必ずマナーモードに。8割とれれば合格です。25問中20問正解した時点で合格となり、そこで試験終了。逆に、25問中不正解を6つ出した時点で不合格となり、やはり試験はそこで終了となります。
苦手な問題はスキップすることもできます。ムリな問題に一か八かで答えて不正解を増やすより、ムリな問題はスキップして、確実な問題を取っていくのが合格の秘訣だと思いました(但し、スキップしすぎると合格ラインの8割を確保できなくなるので、スキップできるのは何問かを計算しながら進める必要があります)。
前日に自宅で受けたオンラインテストでその要領を悟れたのが、今回の合格につながったように思いました✌️
また、DMVで受ける筆記試験は時間制限がありません。(オンラインテストは60分の時間制限付き)
書類を受け付けてくれた係官の人が、筆記試験を受ける際に
👮「時間制限はないので、ゆっくり自分のペースで受けて下さいね。頑張って!」と言ってくれたので、時間を気にせずしっかり取り組むことができたのも勝因だったと思います👍
筆記試験の傑作集
標識に関する試験問題では、結構笑えるのがあったのでこちらに載せておきますw
DMVに持っていく書類
持参書類に不備があると、試験を受けさせてももらえなくなるので注意が必要です。
大きく分けると、身分を証明する書類、その州の住民であることを証明する書類、車に関する書類が必要になります。
私の場合は、下記の書類を持っていきました。
- パスポート(VISA付き)
- I-94
- SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)のカード
- 住民であることの証明書類:銀行口座のステートメント、在学中の学校に発行してもらった住所証明書
- 車の車両登録証
- 車の保険証
これに加えて、
住民であることの証明書類
これが一番厄介でした。公共機関から自分の住居に送られてきた郵送物(電気料金の請求書)等を2つ用意していけばいいんですが、電気料金の郵送物は宛名が夫になっているので、電気料金の請求書では私の住所証明にはなりません。
日本ではマイナンバーカード=身分証明になるので、それに似た存在のSSNカードも身分証明になり得ると思っていて、ソーシャルセキュリティオフィスからSSNカードが郵送されてきたときの書簡(私宛に送られてきたもの)を持参して行ったのですが、SSNカードは住所証明にはならないとのことで却下されました。
銀行口座は一つ持っていましたが、住所証明は2つ必要なため、別の銀行の口座を急いで作りました。(ちなみに、銀行口座開設の際にも住所証明が必要になります。この場合も、ソーシャルセキュリティオフィスからの郵便物は対象外と言われました)
その一方で、銀行の担当者とのアポイントがうまく取れなかった時のために、別途 在学中のコミュニティカレッジに連絡して在学証明兼住所証明書を発行してもらいました。これも、イレギュラーな問い合わせだったため担当者にたどり着くまで紆余曲折がありましたが、ようやくたどり着いた担当者がとても親切で、助かりました。
結局は、銀行の担当者も迅速に対応してくれたので、住所証明書類は3つ用意できました👍
なお、自分自身の住所証明が用意できない場合、所定の書類に一緒に住んでいる人物(私の場合、夫ですね)の署名をもらい、その人物のID(運転免許証等)のコピーを持参していけば対応してくれるようでした。ただし、この場合はおそらく その人物との関係を示す書類(婚姻証明書や戸籍抄本の英訳版等)がまた必要になると思われます。私も一応用意していましたが、自分自身の住所証明が揃ったので無用に終わりました。
路上試験(drive test)
通常は、筆記試験に合格後すぐに視力検査があり、そこまで通れば路上試験の日を予約して帰る(希望なら仮免許も発行してもらえる)といった流れらしいんですが、私の場合、筆記試験合格後の手続き担当官に住所証明書類が揃っていない(セキュリティオフィスからの郵便物ではダメ!)と指摘され、住所証明書類がないと手続きを進められないとのことで視力検査も仮免許発行もされないまま、路上試験の予約だけして帰されました。
筆記試験の予約は2ヶ月も待ったのに、路上試験はなんと3日後の月曜日😂 それまでに住所証明を2つ用意しなければならなかったので、週末にかかる前になんとかしなくては..!と必死でした。
住所証明書類は前述の通りなんとか揃えられたものの、週明け月曜日に受けた路上試験は落ちました😭
試験後に、試験官から講釈をしてもらえるんですが、ダメだったポイントは
- 制限速度に対して、遅い。制限速度を超えてはいけないが、制限ギリギリの速度で走るように
- 左折の際、こちらが優先だから曲がっていいところで待ってしまっている。優先の場合は先に進むように
- 停止線では、もう少し下がって止まるように
- 車線変更の際には、ウインカーを出してマージンをとってから動くように
でした。
停止線超えないように止まってたと思うけど...。それに、ウインカー出して確認してから車線変更してたけどなぁ..等、家に帰ってから夫に聞くと、
👱♂️「同じこと言われた!」とのこと。夫も路上試験は一回落ちて、その時に言われたことが全く同じだったそうです。
👨「これはたぶん、一回は落とすことになってるんちゃうか?きっと次は通るで!」
という夫の予言通り、2回目の路上試験は合格しました💮
仮免許発行
路上試験が終わった直後、同乗している試験官から
👮「どうでしたー?」
👩「いやもう、緊張しちゃって..」
👮「そうだったのね。..合格よ!」
と言われ、うっそー!マジ⁉️ありがとーーー‼️と天にも昇る心地でした。いやもう一生通らないんじゃないかと思ってたんで😅
ウキウキしながら窓口に戻り、事務手続きを済ませると ここでやっと仮免許を発行してもらえました。
運転免許証は、実質的な身分証明書(リアルID)になるので、これで今後は住民であることの証明も容易になります。
あとは、免許証の現物が郵送されてくるのを待つばかり(路上試験合格後、2週間ほど先になるそう)です。バンザーイ🙌